2007年 04月 19日
このところKに足が向いて 一人で
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カウンター左端の禁煙席(気持ちだけですけど)に。さてと、お酒をどうしようかなと思っていたら、ご主人が調理場から出てきて冷蔵庫の前に立ち、やにわに日本酒を選び出した。どうするのかなあ、と思っていたら「メニューにまだ載せていないんですけれど、こんな酒もあります」と見せてくれた。それぞれどんな味なのか聞いてみると、どうやらまだご主人も確かめきれていない様子。それでも「これは甘口ですね。食前にいいかもしれません」と教えてくれたのが十五代 K郎右衛門 純米吟醸 しぼったまんま。甘口の酒があながち嫌いではないので、「じゃあ、それを試してみます」と告げると、しばし考えた彼は「半分にしておきます?」と一言。「そうしておきましょう」ということで、小さな猪口で出してくれる。彼としても心配だったらしい、甘口の酒を飲ませることが。さてと、一口含んでみると、確かにふくよかな甘みがある。甘い香りが鼻に抜けるほど、骨格の太さを感じる。喉に下りていったあとにかすかに、本当にほんの少しスパイシーさを感じた。私は嫌いではないが、確かに半分でよかったかもしれない。
つまみにしらすおろしを頼むと、「きょうは、生の桜海老が入ってますんで、そちらでどうですか」と。もちろん、それをお願いする。それから、和布蕪豆腐を。
後ろの席では、会社の同僚といった男女二人ずつの四人連れが盛り上がっている。おじさん一人が四十ちょうどあたり。あとの三人はおそらく二十代か、三十そこそこだ。もうなんというか、私からみると若々しい話題で、内心苦笑するばかりである。お、なんとその席のカウンター側はベンチシートになっている。
さて、酒は先ほどのラインナップから、Tの井をチョイス。「きょうは、半分のサイズでいきますか」とご主人にいわれ、そのようにしてもらう。この銘柄はI城の酒だ。先ほどのK郎右衛門のあとに飲んだものだから、もの凄く辛く感じる。酸が利いているというよりは、文字通り辛い。口中に残る味も辛い。ご主人も小さなガラスの猪口にとって味を見ている。「けっこう味が乗ってますねえ」というのが彼のコメントだったが、「随分辛くないですか?」と私。「辛いです」と彼。
さて、白バイ貝の煮付けなどをとって、燗酒に移ろう。Iのなかでも飲んだRみ子の酒。熱めでお願いする。今回は、澱の部分だけではないので、更にさっぱりとした印象だ。もうひとつ、目の前にあったO播磨を燗で頼む。もう少し熱めでね。これは山廃だけあって、しっかりと酸を感じる。きょう飲んできたラインナップの中では異質な感じだ。
さて、ここで気が変わって冷たい酒に戻ってくる。飲んだのはG木とRである。Rは他の店では飲めないというようなものだったともう。G木はY口の酒だが、どのような酒だったか覚えていない。つまみもこれだけしか食べなかったのだろうか。怪しい。
私の背中にいる四人連れ、カウンターの右端にいる一人客。そして私。こんなKは初めてだ。ご主人ともまたいろいろ話した。
よくよくみると、今宵はお酒のメニューのけっこうな数が消えていた。入替の時期だったのか。W屋が飲みたかったな。また、今度。
ごちそうさま。
Kに関する以前の記事はこちら>>>「ご主人に利き酒までさせてもらった Kの宵」
2006年の今日の記事はこちら>>>「家人に買いに走ってもらったE州」
2005年の今日の記事はこちら>>>「美味しくても、週に一度は多い。ステーキ「Pシモン」」
2004年の今日の記事はありません。
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by mesinosuke
| 2007-04-19 16:31
| ▷washoku