2007年 10月 17日
豪雨に閉じこめられた何もすることのないカフェ時間
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雲行きが怪しくなってくる。家人はオリジナルサンダルの店で、木を選び鼻緒を選びして自分だけの履物を頼んでいる。私たちは、二〜三十メートル離れたカフェで家人を待っている。開け放たれた入り口。高い天井。海側の入り口も開け放たれている。カウンターでOリオンビールと、迷った末に枝豆を頼む。キャッシュ・オン・デリバリーである。お店の女の子と知人が言葉を交わす。「この前の台風、どうだった?」「この辺は、大丈夫でしたよ」云々。
魚の自慢に飽きた少年は、文字通り背伸びをして、今度はビリヤードに手を出す。チョークが辺り一面に漂う。するとカウンターの中から女の子が出てきて「だから、あなたはビリヤードをしないでっていったでしょ。片づけもしないんだから」と叱りつける。
雨の中軽自動車が店の脇に止まる。そこから三人の若者たちが降りてくる。一人はお腹の大きい女性だ。ということはもう一人がその旦那で、残りの一人は友人といったところだろう。彼らは二人組のところにいって、アメリカの若者さながらに挨拶を交わす。そして別室へ消えていくと、音楽を演奏し始めた。そうか、バンドの練習なのだ。豪雨の中、負けじと増殖された音が響く。
その轟音響く部屋の前で、愚息たちは相変わらずサッカーゲームに興じている。
やがて観光客らしい女性が一人で入ってくる。窓辺の小さな席に腰掛けてコーヒーを所望。本を読みながら静かな時間を過ごしている。
さて、これから「みちじゅね〜」を探しに行かなければ。観光用に用意されたものではなく、地元の人が自分たちのために催すそれを見つけに、あてもなくクルマを走らせる予定だ。
あの、大人になりなりたくて仕方ない少年は、どこへいったのだろう。ソファの脇に犬が丸まっているだけだ。
2006年の今日の記事はありません。
2005年の今日の記事はこちら>>>「四川そばを大辛にしたら、中国山椒がついてきた」
2004年の今日の記事はありません。
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by mesinosuke
| 2007-10-17 12:51
| trips