小生が声かけをしていた飲み会がゲストの方の都合で流れた。
残念。
せっかくみなさんに時間を空けていただいたのに、
単なる流会にするにはもったいない。
というわけで、
S谷の立ち吞みでも行きましょうと言うことになった。
昨今の若者が仕掛けているそれ風の立ち吞み屋ではなく、
あるべくしてそこにある店。
そうとなれば、F屋本店しかないでしょう。
平日の展開なので、待ち合わせはいつもより遅く19時。
相当な混雑が予想される。
歩道橋を渡り、路地に入り、いざ行かん!とばかりに地下に潜る。
酒と煙草と喧噪の混じり合ったもわっとした空気の中に突撃する。
うぅわぁ、カウンターに隙間なく親父たちがへばりついている。
おばちゃんに、三人であることを告げると、
あたりを見渡し、やいっとばかりにトイレ前のコーナー付近の人たちに声をかけてくれる。
「ココ、少し空けてあげてくれる!」
その一言で、何となくスペースができて、そこへそそくさと入り込む。
遅れて合流する一人のことを考えると、入り口に近いこのあたりはけっこうよいかもしれない。
初対面の方もいたので、挨拶を交わし、
「三千円くらい出しておきますか」と声をかける。
すると渋谷に詳しい氏は「多いんじゃないですか」と一言。
結果的に氏の助言は正しかった。
私は一人で来ると三千円くらいは使ってしまうのだが、
話が楽しいと意外と食べないものだ。
初対面の氏は生ビールでスタート。
ホッピー・エンスーで昼酒仲間のM氏は、もちろんホッピー。
ただ、ここはホッピー自体が常温なので、個人的にはちょいといまいちである。
というわけで、小生は焼酎ウコン割りである。
肝臓によいとされるウコン(どうも色だけだと踏んでいる)で焼酎を割ってしまうという、
自己矛盾的というか自己否定的な飲み物である。
ま、多少はウコンのエキスが入っているのだろうから、ちょいと渋く、
それがさっぱり感につながってはいる。
つまみの初っぱなは、
「ここに来たら、ハムきゃ別でしょ!」と初対面氏と意気投合しオーダー。
それに加え私は奴を。
M氏は当然の如く「ポテサラ」と発する。
「ポテサラはやってない」と、ここでも店の反撃を喰らう(笑)M氏。
「スパゲッティサラダならあるよ」と助け船が出て、
それをお願いする。
ところで、その昔、F屋本店の焼酎と言えば、
使い回しの300MLの瓶に、移し替えられたものが出されていた。
瓶とキャップの組み合わせはバラバラになってしまっていて、
キャップも変形して締まらないなんてざらだった。
それが以前行った時は、Sッポロの焼酎に統一されて、
頼むたびに新品の瓶が出てくることに感動したものだ(苦笑)。
ところが、そこからも変わってしまっていて
今やT焼酎のボトルである。
同じようでいて、店とは変化していくものなのだ。
そういえば、当然あるものと思って厚揚げを頼んだら、
「そんなもん、ないよ」みたいな対応をされてしまった。
そうだったかなあ。以前は、厚揚げを頼むと、
油の中に投入されて二度揚げ状態になった厚揚げが出てきた気がするのだが。
う〜ん、勘違いか。
三十分ほどの時間差だったろうか、
H氏が登場する。すぐにお互いを認めて、合流。
私以外はホッピー路線で突っ走る。
くだらないことをいろいろ話して、盛り上がる。
谷中、竹輪揚げ、トマトを頼んだくらいで、
何を話していたのか、時間は過ぎていった。
さて、河岸を変えますか。
カウンターのお金はたっぷり残っている。
二軒目の軍資金と言うことで、小生が一端預かり、
階段を新鮮な空気に向かって上がっていった。
ごちそうさま。